税理士試験の勉強と並行して、会計事務所で働くことのメリットとデメリット

私は会計事務所で正職員として勤務していた期間があります。

税理士を目指すにあたり、実務経験を積めて、かつ、税理士の勉強も並行できると考えて選んだのは20名程度の職員を有する中規模の会計事務所でした。

働いていた会計事務所の入社から退社までの経緯

ハローワークで求人の備考欄に「税理士試験受験者優遇、資格取得支援制度あり」の会計事務所に応募しました。

実務経験ゼロでしたが入社が決定し、実際に勤務が始まると、指導者が1名ついて一緒に顧問先を周り帳簿入力や決算書作成などをします。

この時に、名刺の渡し方や電話での応対などビジネススキルの基本と、会計ソフトを使った入力などを学ぶことができました。

毎日残業で21時帰宅。決算や確定申告の繁忙期は24時や日付越えも常態化。

あっという間の1年で、心身ともに疲れて税理士試験の勉強など全くする気力がおきませんでした。

実務で忙殺されていて、勉強が明らかに疎かになっている現状を打破すべく、指導者に専門学校の税理士講座夜間クラスがある日はいつもより早く18時頃に業務を終えて、学校へ通いたい旨を伝えました。

もちろん急ぎの仕事の場合には優先し講義は他の日に振替え、講義のない日はいつもより遅くまで業務をしました。

専門学校に通いながら仕事をして1ヶ月たつと、突然、任せられる業務量が2倍になりました。

「早く帰れるなら、これもできるでしょう」と任せられた業務はベテラン職員と同量。

資料作りや申告書作成に終われ、学校へ通えるどころではありません。

こうして、専門学校も途中で通えなくなりました。

その後、その他紆余曲折もあり、会計事務所では税理士の勉強が続けられないと判断し、企業OLへ転職を決意しました。

この勤務経験を元に、実際に会計事務所で働きながら勉強するメリットとデメリットを、勉強しながら会計事務所勤務を検討されている方にご紹介したいと思います。

会計事務所で働くメリット

  • 税理士登録必須の2年の実務経験を積むことができる
  • 実務を知っていると、勉強内容と繋がる部分があるので深く理解できる
  • 税理士の実際の業務内容について知ることができる
  • 多くの顧問先を経験し、様々なビジネススキルをつけることができる

会計事務所で働くデメリット

  • 繁忙期(中決算期、確定申告等)には膨大な業務量で残業必須
  • 事務所の方針次第では試験勉強がし辛い

デメリットである、試験勉強への理解は会計事務所の社風や雰囲気に大いに左右されます。

私の勤務した会計事務所の所長の方針は「税理士試験受験者歓迎、資格取得応援」でしたが、蓋を開けると職員の誰も勉強していませんでした。

10年近く勤務しているベテラン職員も多いなか、総勢20数名のうち、有資格者は所長一人のみ。科目合格者はゼロ。

これはちょっと異常ですよね。初めに気づくべきでした。

在職中に、ストレートに他の職員の方に試験を受けないのかという旨の質問をすると「忙しくて専門学校に行ったり勉強する暇がない」という回答でした。

だけど、1年経過して冷静に事務所の業務量などをみていると、いつも忙しいのではなく、お互いが「忙しいパフォーマンス」をしているのではないかと思えてきました。

私が勤務した会計事務所は良い意味でも悪い意味でも皆一緒にという社風でした。

「皆一緒に勉強しない」という選択を強制されるようでは、いつまでも税理士試験には挑戦も合格もできません。

仕事しながら勉強するならば、必ずしも会計事務所でなくても良い

会計事務所では専門学校も中断、受験すらできませんでしたが、企業OLとして勤務中には専門学校に通い2科目合格しました。

今までの経験をふまえて思うのは、税理士試験の合格を目標とするのであれば、受験生は安易に会計事務所を勤務先に選ばない方が良いということです。

会計以外の様々な経験を積めるという意味でも私は企業に勤めてよかったと思います。

企業では同僚にも税理士受験生であることをふせていたので、一人黙々と勉強でき、誰かと足を引っ張りあったりということもありませんでした。

会計事務所でなくても税理士の勉強はできます。

会計事務所は想像以上にハードです。会社によって決算期は異なり、繁忙期は激務です。何があっても勉強を継続する、遅れても必ず取り戻すという強固な覚悟が必要です。

会計事務所を勤務先として選ぶのであれば、応募前に事前にホームページやSNSで評判をチェックし、有資格者数などもできるだけ細かく調べてくださいね。

 

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